より子の言の葉。

30代半ば独身女の読書ブログです。

【読書感想】”漫画・君たちはどう生きるか”-考えて考えて考えろ-

こんばんは。より子です。

話題本はチェックせずにはいられない病に侵されています。

漫画だし息抜きに斜め読みでもしようと読んだら、夢中になって泣きました。

とても良い本だったので、紹介したいと思います。

 【読書感想】漫画・君たちはどう生きるか/吉野源三郎

あらすじ

主人公はお父さんを亡くした少年コペル君です。

お父さんは病床で「立派な人間になってほしい」とコペル君のおじさんにその思いを託します。

おじさんは編集者でしたが、お父さんが亡くなった直後に会社が倒産し、無職になります。

沢山の本と共におじさんはコペル君の家の近くに引っ越し二人の交流が始まります。

コペル君は学校での人間関係や自分の気付きをおじさんと話しながら学んでいきます。

 純粋で真摯に物事を考えるコペル君ですが、ある日取り返しのつかない行動をとってしまいます。

落ち込んで「死にたい」というコペル君におじさんは一冊のノートを渡します。

それは今までの二人のやりとりと、おじさんからメッセージを言葉にしたものでした。

それを読んだコペル君は・・・。

何故こんなに売れているのか

池上彰さんの推奨本であることと宮崎駿監督が同タイトルで映画を作るようです。

話題になったから売れる。売れているから売れる。売りたいから売れる。

漫画化により、より分かりやすく読みやすく、普段本を読まない層にも浸透したのが要因の一つではあるはずです。

それでもやっぱり「良い本」だから売れているんだと思います。

3、作者情報

吉野 源三郎(よしの げんざぶろう、1899年(明治32年)4月9日 - 1981年(昭和56年)5月23日)は、編集者・児童文学者・評論家・翻訳家・反戦運動家・ジャーナリスト。昭和を代表する進歩的知識人。『君たちはどう生きるか』の著者として、また雑誌『世界』初代編集長としても知られている。岩波少年文庫の創設にも尽力した。明治大学教授、岩波書店常務取締役、日本ジャーナリスト会議初代議長、沖縄資料センター世話人などの要職を歴任した。

wikiより

4、より子の感想

心が震えた。

”何か心を打たれたことがあったら、よくそれを思いかえしてみてみて、その意味を考えうようにしたまえ、といったことがあるね。”

だから小一時間私はその理由について考えました。

物語の前半でコペル君が「学校でいじめられている子がいるんだけど、誰も助けてあげられなくて、どうしたらいいの?」と尋ねます。

おじさんは「決まっているじゃないか。自分で考えるんだよ」と言います。

決して突き放しているわけではなく、コペル君が正しい道を歩めるよう、お父さんからおじさんにその思いは託され道しるべとなっています。

あぁ、これは考えるための話なんだと悟りました。そしておじさんやお母さんのその深い愛情が私を泣かせたんだと思います。

もっと若い時に私にもこんな存在がいたら、、、いえ、本当はいたのかもしれません。自分が見てみないふりをしたか、気付かなかったか。

いかに私が日々をのうのうと「考えているふり」だけをして、物事を考えてこなかったのかを思い知らされました。

タイトルでもある「君たちはどう生きるか」とは、私はどう生きるか、どう生きてきたか、どう生きていきたいのかという重い問いかけです。

この本に「答え」はありません。

私たちは小手先のテクニックや効率を重視して本を読むけれど、安易にそれを行うことは「自分で考えることの放棄」だと思います。

作中でおじさんは「君は、毎日の生活に必要な品物ということから考えると、たしかに消費ばかりしていて、何一つ生産していない。しかし、自分では気づかないうちに、ほかの点で、ある大きなものを日々生み出しているのだ。それは、いったい、なんだろう。コペル君。僕はわざとこの問題の答えをいわないでおくから、君は、自分で一つの答えを見つけてみたまえ」と問いかけます。

この答えを考えることが、君たちはどう生きるかの答えに繋がるのだと思いました。

それは「希望」かもしれないし「歴史」なのかもしれない。

脈々と受け継がれる遺伝子情報を、また未来へと繋ぐための知識の泉。

もしこれが私の答えなら、私は何を産み出さなければならないのでしょうか。

考えは止むことはありません。

カフェで斜め読みしようとした漫画にここまで考えさせられました。

だから気軽に読んじゃいけないよとだけお伝えします。

 <まとめ>

昔の人は言いました。

「人間は考える葦である」 

考えて考えて考えろ、君はどう生きるのか。

良書でした。おしまい。

漫画 君たちはどう生きるか

漫画 君たちはどう生きるか

  • 作者:吉野源三郎
  • 出版社:マガジンハウス
  • 発売日: 2017-08-24